デザイナーとAIエージェントProの共同制作:効率的にファッションデザインを生み出す方法
こんにちは。インターン生の佐々木です。
私は普段、生成AI活用支援ツール「MaisonAI」を運営するOpenFashion社でインターンをしながら、服飾学生としてファッションデザインを学んでいます。
そんな私が今回は、Maison AIのAIエージェントを使って、AIと共同でファッションデザインをする。ということにチャレンジしたいと思います。
Aug 23, 2024
目次
2. デザインアイデアを出してもらう
3. デザイン画を描いてみる
4. まとめ
1. AIエージェントとは?
まず、Maison AIのAIエージェントについて説明します。
AIエージェントとは事前に職業や個性などの挙動が設定可能なAIチャットです。
ユーザーはそのAIエージェントに職業的なバックグラウンド、人格や口調などの個性、前提として蓄積されている知識、出力する文章のフォーマットなどを設定し、使用します。
各分野のプロフェッショナル「AIエージェントPro」
AIエージェントProは、そんなAIエージェントの初期設定を行うことなく使えるAIエージェントです。
現在Maison AIでは「UI/UXデザイナー」や「ECコンサルタント」など、
50種類のAIエージェントProを用意しています。
ユーザーはその特定の業務に特化したAIエージェントProを、チームの一員として気軽に仕事などで活用することができます。
では次からは早速、AIエージェントProを活用してファッションアイテムをデザインしてみましょう。
2. デザインアイデアを出してもらう
1. どのようなアイテムをつくるか?
今回はAIエージェントProの中の、「ファッションデザイナー」を使用して実際にファッションデザインを行いたいと思います。
「若者トレンドを取り入れたアイテム」を一緒にデザインしていきます。
最初は、『最新のファッショントレンドを分析してからデザインして』など自分の欲求、やりたいことをストレートに伝えます。
そうすると、AIが「サステナブルファッション」や「ユニセックスアイテム」などの若者向けカジュアルファッションに関するアイデアをいくつか提示してくれるので、その中から選んでイメージを膨らませることにします。
2. 画像生成で具体化
続いて、提示されたアイデアをもとにアイテムの画像生成を行います。
これによりアイデアを具体化します。
画像生成のためのプロンプト(AIへの指示)は自分で考えてもいいし、そのままAIに作らせることもできます。
今回は上記のAIが出してくれた多数のアイデアの中から、
「ストリートエレガンス」
「モノトーン+アースカラー」
「クロップドフーディ」
などのワードを選択し、「これらを画像生成するため、一文の英語のプロンプトにしてください」と指示をして、AIにプロンプトを作らせました。
Prompt:Create an illustration of a cropped hoodie designed for a young adult made from recycled cotton fleece, featuring a box silhouette, dark charcoal gray with olive green accents, a central metallic gold zipper, long sleeves with olive green stripes from shoulder to wrist, a vertical olive green line on the left bodice, a slightly oversized hood, and an elastic waistband, blending street style with elegant elements.
3. デザイン画を描いてみる
生成した画像をもとにデザイン画を描きます。
アパレルのファッションデザインには、バックスタイルや細かいディテールの絵が必要です。
しかし、画像生成ではまだ細かいところまで描写する能力はありません。
したがって、この作業は人の手で行います。
ここで私が日々授業で学んでいるファッションデザインのスキルが生かされてきます。自分でアイテムのバックスタイル画を描いたり、細かなデザインディテールのアイデア、カラー展開のアイデアを組み合わせたりします。
AIによるフィードバック
最後にファイル添付機能を使用して、自分が描いたデザイン画をAIに評価してもらいます。
画像をアップすると、「素晴らしいデザインですね!クロップドフーディのシルエットとディテールが、ストリートエレガンスのコンセプトに非常にマッチしています。」というAIのコメントから始まり、リサイクルコットンフリースを使用したことによる、若年層のサスティナブルへの関心にアプローチしている点などを、高く評価されました。
さらに修正提案としては、ラインディテールの微調整やカラーバリエーションの追加などの提案がありました。
具体的な評価ポイントだけでなく、自分では気づかないような修正・改善点をもらえるのもAIの良いところです。
4. まとめ
AIエージェントProの「ファッションデザイナー」と「AIデザイン」機能を駆使してファッションデザインをやってみました。
実際にAIとコミュニケーションをとりながら思考を巡らすので、1人で考えるよりもアイデアを頭の中で整理しながら考えられます。
AIが出してきたアイデアや意見からひらめきをもらうこともあります。また、即時に自分へのフィードバックが得られるのも魅力的な点だと思いました。
AIによって人の仕事がなくなると言われることもありますが、
今回のようにAIと協力しながらものを作り上げていくのが新しい仕事の仕方なのかなと思いました。
株式会社OpenFashion
佐々木 未來
株式会社OpenFashionインターン
国際ファッション専門職大学在学
OpenFashionのデジタルファッションブランド「accelerando.Ai」のアイテム制作、動画コンテンツ制作を担当。